心電図⑦-poor R progression

エイミーの初期研修医なりたての頃のお話。

救急当直中に朝方60代の女性がトイレでの失神で運ばれてきました。
ここまでで排便・排尿後の状況性失神が疑わしいのですが、もちろん失神で来た患者さんに心電図検査は必須です。
しかし1年目でまだ心電図をまともに読めないエイミーは心電図を取ったは良いものの、なんとなくST変化はないから良いのかなーくらいしか分かりません。
そんなこんなで一応検査のオーダーとかしてカルテ書いたりしてるところへ、その日の救急医の先生が登場。

「この心電図、poor R progressionがあるからちゃんと循環器にはコンサルトして診てもらわないとね」

私の心の声(ぷああーる・・・なんて言ったんだろう…わかんないけどかっこいー)

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というわけで移行帯に関しての絵日記です。

まずですね、このページを診てくれてる皆さんへ!
胸部誘導のV1-6の正常な形を書いてみてくださーい(*・ω・*)

って言われたらかけますか?

私は指導医から研修医2年目の時にこれを言われて「えっ(;゜ロ゜)」ってなった。
繰り返しますが、私2年目になるまであんまり心電図意識して勉強してなかったんです(>_<)
そういえばなんとなくで意識して見てなかったなぁって。

正解はこんな感じかなーと思われます!

移行帯

特徴はここに挙げられている通り。

まずvoltageが最大になるのはV5あたりが多い。
右図のイメージで、V5が一番心臓が胸壁に近づくところだから。

そんで移行帯=transitional zone、つまり、胸部誘導のQRSが負の方向から正の方向へ変わるところはV3にあるのが通常となります。
そしてこの移行帯がV2方向にずれることを反時計回り、V4にずれることを時計回りと呼ぶ。

では、この移行帯をふまえてpoor R progressionとは(*・ω・*)

poor R progression=R波の増高不良
つまり、R波の立ち上がりが悪い。つまり胸部誘導でなかなかQRSが正にならないってこと。

V1-3までにR波の高さが5mmを超えないような時にはこれに当てはまると思えばいい。おおざっぱな気もするけど。

poor-R-progression

R波の増高不良って、右の図で考えるとわかりやすいけど、示すところは虚血なんだよね。

つまり胸壁全部貫通して虚血になったら反対側の壁の伝導が心電図に現れるからQ波になるけど、一部分だけ(通常は内膜側が虚血になりやすい)やられた時にはR波が減高することになる。
だからこの意味するところは心筋虚血であって、特に前壁中隔の虚血をよく反映する。(この理由は後のブログで書けたら書くことにする)
ちなみにこの右図の説明は心電図パーフェクトマニュアルから。

なので、これを読んでくれてpoor R progression知らなかったー!って人は、今度から救急患者さんとかで見つけたら言ってみてくださいね!

「poor R progressionがあるので心原性失神は否定出来ないと思います!」って(*・ω・*)

なんかかっこいいでしょ(´艸`)笑

参考書籍:心電図の読み方パーフェクトマニュアル(Amazon 楽天)

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